3.3.P28
3.3 問題28
\( K \in M_n \) が反転行列(involution, \( K^2 = I \))であると仮定する。このとき、\( K \) が対角化可能であり、かつある \( m \in \{0,1,\ldots,n\} \) に対して \( K \) が \( I_m \oplus (-I_{n-m}) \) に相似であることを説明しなさい。
ヒント
条件 \( K^2 = I \) から、固有値は \( \lambda^2 = 1 \) を満たすので \( \lambda = \pm 1 \) に限られる。最小多項式が重根を持たないことに注目すると対角化可能性が従う。
解答例
\( K \in M_n \) が \( K^2 = I \) を満たすとする。このとき、任意の固有値 \( \lambda \) は \( Kx = \lambda x \) を満たす非零ベクトル \( x \) に対して
K^2 x = \lambda^2 x = x
となるので、 \( \lambda^2 = 1 \) すなわち \( \lambda = \pm 1 \) である。
したがって、最小多項式は
q_K(t) \mid (t-1)(t+1)
を満たす。この多項式は重根を持たないので、\( K \) は対角化可能である。
よって、ある正則行列 \( P \) を用いて
P^{-1} K P =
\begin{bmatrix}
I_m & 0 \\
0 & -I_{n-m}
\end{bmatrix}
= I_m \oplus (-I_{n-m})
と書ける。ここで \( m \) は固有値 \( 1 \) に対応する固有空間の次元である。
以上より、\( K \) は対角化可能であり、\( I_m \oplus (-I_{n-m}) \) に相似であることが示された。

[行列解析3.3]最小多項式とコンパニオン行列
3.3 この節の目次3.3.13.3.2 正方行列の最小多項式3.3.3 系3.3.4 系3.3.63.3.83.3.103.3.13 コンパニオン行列3.3.143.3.153.3問題集3.3.P13.3.P23.3.P33.3.P43....
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