4.3.問題13
.3.P13
境界付きエルミート行列に関するコーシーの交錯定理 (4.3.17) が、エルミート行列に対するランク1摂動の交錯定理 (4.3.9) を導くことを示す以下の証明スケッチの詳細を補え。\(z \in \mathbb{C}^n\)、\(A \in M\_n\) をエルミートとする。目標は (4.3.10) を示すことである。(4.3.26) の証明と同様に、\(A = \Lambda = \mathrm{diag}(\lambda\_1,\ldots,\lambda\_n)\) が対角かつ正定値であると仮定してよい。なぜか? \(R = \mathrm{diag}(\lambda\_1^{1/2},\ldots,\lambda\_n^{1/2})\) とする。このとき、
\Lambda + zz^\* = \begin{bmatrix} R & z \end{bmatrix} \begin{bmatrix} R \\ z^\* \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} \Lambda & Rz \\ z^\*R & z^\*z \end{bmatrix}
の固有値は \(\{0 \leq \lambda\_1(\Lambda+zz^\*) \leq \cdots \leq \lambda\_n(\Lambda+zz^\*)\}\) であり、\(\Lambda\) の固有値と交錯することがコーシーの定理により保証される。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。
コメント