[行列解析3.3.14]

3.3.14

定理 3.3.14.

任意のモニック多項式は、そのコンパニオン行列に対して最小多項式であり、かつ特性多項式でもある。

もし \( A \in M_n \) の最小多項式の次数が \( n \) であるならば、式 (3.3.7) における指数は

r_1 + \cdots + r_d = n

を満たす。つまり、各固有値に対応する最大のジョルダンブロックが、その固有値に対応する唯一のジョルダンブロックとなる。このような行列は非退化行列(nonderogatory matrix)と呼ばれる。特に、すべてのコンパニオン行列は非退化である。

もちろん、非退化行列 \( A \in M_n \) が必ずしもコンパニオン行列であるとは限らない。しかし、\( A \) と \( A \) の特性多項式のコンパニオン行列 \( C \) は、同じジョルダン標準形をもつ(各異なる固有値 \( \lambda_i \) に対して、ただ一つのブロック \( J_{r_i}(\lambda_i) \) が対応する)。したがって、\( A \) は \( C \) と相似である。

演習. 次の定理の証明を詳しく与えよ。


参考:Matrix Analysis:Second Edition ISBN 0-521-30587-X.(当サイトは公式と無関係です)

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