7.2.問題33
7.2.P33
\( A, B \in M_n \) の Jordan 積を \(\rceil A, B \lceil = AB + BA\) とし、交換子を \([A, B] = AB - BA\) とする。Jordan 積は反交換子とも呼ばれる。\( A, B \) がエルミートの場合:
(a) \(\rceil A, B \lceil\) はエルミートであり、実固有値と実トレースを持つ。
(b) \( A, B \) が正定値の場合、\(\mathrm{tr} \rceil A, B \lceil > 0\) であるが、例として \( A = \begin{pmatrix}20 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}, \quad B = \begin{pmatrix}2 & 1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix} \) を取ると、\(\rceil A, B \lceil\) は負の固有値を持つことがある。
(c) \([A, B]\) は斜エルミートであり、固有値は純虚数で、トレースは 0 である。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。
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