[行列解析4.3]注記および参考文献

4.3.注とさらなる読書

メジャライゼーションについては Marshall と Olkin (1979) を参照せよ。

リツキー不等式 (4.3.47b) は多くの重要な摂動評価の基盤となる。(6.3) および (7.4) を参照のこと。これらの有名な不等式の証明は文献に多数存在するが、本書の証明は C. K. Li と R. Mathias によるものである。The Lidskii–Mirsky–Wielandt theorem – additive and multiplicative versions, Numer. Math. 81 (1999) 377–413 を参照のこと。

固有値不等式の包括的議論として、ワイル不等式 (4.3.1)、ファン不等式 (4.3.47a)、リツキー不等式 (4.3.47b) を特別な場合として含むものは、R. Bhatia, Linear algebra to quantum cohomology: The story of Alfred Horn’s inequalities, Amer. Math. Monthly 108 (2001) 289–318 を参照のこと。

問題 (4.3.P17) は、実ヤコビ行列を含むあるクラスの行列について、交錯不等式 (4.3.18) が厳密であることを2通りの方法で示している。

逆に、もし \(2n-1\) 個の実数が不等式 \(\lambda_1 \lt \mu_1 \lt \lambda_2 \lt \mu_2 \lt \cdots \lt \lambda_{n-1} \lt \mu_{n-1} \lt \lambda_n\) を満たすならば、一意なヤコビ行列 \(A\) が存在し、その固有値が \(\lambda_1, \ldots, \lambda_n\)、その首座 \(n-1\) 次小行列の固有値が \(\mu_1, \ldots, \mu_{n-1}\) となることが知られている。

O. H. Hald, Inverse eigenvalue problems for Jacobi matrices, Linear Algebra Appl. 14 (1976) 63–85 を参照せよ。


行列解析の総本山

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行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。

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