4.2.5
観察 4.2.5. \( A \in M_n \) をエルミート行列とし、その固有値を (4.2.1) に従って \( \lambda_1(A) \leq \cdots \leq \lambda_n(A) \) と並べる。このとき、\(-A\) の固有値は \(-\lambda_n(A) \leq \cdots \leq -\lambda_1(A)\) となる。すなわち、任意の \( k = 1, \ldots, n \) に対して
\lambda_k(-A) = -\lambda_{\,n-k+1}(A)
である。
有名なクーラント=フィッシャーの min-max 定理の証明では、先の二つの補題とレイリー商の定理を組み合わせて用いる。
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