[行列解析0.8.4]逆行列の小行列式

行列

0.8.4 逆行列の小行列式(Minors of the inverse)

Jacobiの恒等式は、正則な行列 \(A \in M_n(F)\) に対する余因子を用いた逆行列の公式を一般化し、\(A^{-1}\) の小行列式と \(A\) の小行列式を次のように結びつけます:

\det A^{-1}[α^c, β^c] = \frac{(-1)^{p(α,β)}\, \det A[β, α]}{\det A}

ここで \(p(α,β)=\sum_{i\inα} i + \sum_{j\inβ} j\)、また空集合の場合は \(\det A[∅]=1\) を採用します。
特に主小行列の場合、Jacobiの恒等式は単純な形になります:

\det A^{-1}[α^c] = \frac{\det A[α]}{\det A}

行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました