[行列解析0.4.4]行列のランク(rank、階数)の特徴づけ

0.行列基礎

0.4.4 ランクの特徴づけ

行列 \( A \in M_{m,n}(F) \) に関して、以下の記述は同値であり、状況に応じて使い分けられます。特に (b) と (c) は列または行の線形独立性に関わる重要なポイントです。

(a) ランク \( \operatorname{rank} A = k \)。

(b) \( A \) の行の中で線形独立なものは最大で \( k \) 行である。

(c) \( A \) の列の中で線形独立なものは最大で \( k \) 列である。

(d) \( A \) のある \( k \times k \) 部分行列の行列式はゼロでないが、すべての \( (k+1) \times (k+1) \) 部分行列の行列式はゼロである。

(e) \( \dim (\operatorname{range} A) = k \)。

(f) 線形系 \( Ax = b_j \) が解を持つような線形独立なベクトル \( b_1, \dots, b_k \) が \( k \) 個存在し、それ以上は存在しない。

(g) ランク・ヌルリティの定理より、\( k = n - \dim(\operatorname{nullspace} A) \)。

(h) ある \( X \in M_{m,p}(F) \), \( Y \in M_{n,p}(F) \) が存在して、\( A = XY^{\top} \) と表せる最小の \( p \) が \( k \) である。

(i) ある \( x_1, \dots, x_p \in F^m \), \( y_1, \dots, y_p \in F^n \) が存在して、\(A = x_1 y_1^{\top} + \cdots + x_p y_p^{\top} \)と表せる最小の \( p \) が \( k \) である。


行列解析の総本山

総本山の目次📚

[行列解析]総本山📚
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。

記号の意味🔎

[行列解析9.0]主要な記号一覧🔎
行列解析で使用している記号や用語の簡単な説明です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました