8.4.1 補題 :非負行列の既約性と \((I + A)^{n-1}\) の正値性
非負行列 \( A \in M_n \) について、次のことが成り立つ。
A \text{ が既約である} \ \Longleftrightarrow\ (I + A)^{n-1} \gt 0
すなわち、行列 \( A \) が既約であることと、\((I + A)^{n-1}\) のすべての成分が正であることは同値である。
(演習)\( A \in M_n \) が既約であることと、その転置 \( A^T \) が既約であることが同値である理由を説明せよ。
また、後の議論のために、次の2つの補題も必要となる。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。

  
  
  
  
コメント