7.1.問題25
問題 7.1.P25
\( A \in M_n \) が半正定値であり、\( n = km \) とする。行列 \( A \) を k×k のブロック行列
A = [A_{ij}]_{i,j=1}^{k}
として、各ブロックは \(m×m\)であるとする。
圧縮行列
T = [\mathrm{tr}\,A_{ij}]_{i,j=1}^{k} \in M_k
が半正定値であることを示せ。
詳細は以下の通り:
(a) \( \{e_1, \dots, e_m\} \) を \( \mathbb{C}^m \) の標準基底とし、\( e = e_1 + \cdots + e_m \) とする。任意の \( p \in \{1,\dots,m\} \) に対して、ベクトル \( \mathrm{vec}(e_p e^T) \in \mathbb{C}^{m^2} \) を記述せよ。
(b) 各 \( p \in \{1,\dots,m\} \) に対して、行列 \( X_p \in M_{m^2,m} \) を次のように構成せよ:p 列目は \( \mathrm{vec}(e_p e^T) \)、他の列は零ベクトル。なぜ
T = \sum_{p=1}^m X_p^* A X_p
が成り立つのか説明せよ。
(c) T が半正定値である理由を説明せよ。式 (7.1.8) および (7.1.3) を用いること。物理学文献では、この圧縮行列 T は A の部分トレースとして知られる。
行列解析の総本山

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行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。
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