[行列解析4.2.11]系

4.2.11

系 4.2.12.

行列 \( A \in M_n \) がエルミート行列であるとする。もし \( k \) 次元部分空間のすべてのベクトル \( x \) に対して \( x^{*} A x \geq 0 \) が成り立つならば、\( A \) は少なくとも \( k \) 個の非負の固有値をもつ。さらに、もし \( k \) 次元部分空間のすべてのゼロでないベクトル \( x \) に対して \( x^{*} A x > 0 \) が成り立つならば、\( A \) は少なくとも \( k \) 個の正の固有値をもつ。

証明.

直前の定理により、\(\lambda_{n-k+1}(A) \geq 0\) (それぞれの場合に応じて \(\lambda_{n-k+1}(A) > 0\))が保証される。また、固有値の順序から \(\lambda_{n}(A) \geq \cdots \geq \lambda_{n-k+1}(A)\) が成り立つ。


行列解析の総本山

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