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6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.P4]

6.1.問題46.1.P4 \(A\in M_n\) とし,(6.1.2) で定義された集合 \(G(A)\) を考える。本文中で「すべての固有値が \(G(A)\) に含まれる」という主張が (6.1.10a) を含意することを示した。逆...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.P3]

6.1.問題36.1.P3 \(A==\in M_n\) とする。式 (6.1.5) を用いて次を示せ:\left| \det A \right|\le \prod_{j=1}^n \left( \sum_{i=1}^n |a_{ij}| ...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.P2]

6.1.問題26.1.P2 次を示せ:\bigcap_{S\ \text{nonsingular}} G(S^{-1} A S) = \sigma(A),ここで交差はすべての正則行列 \(S\) についてとるものとする(すなわち,任意の相似...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.P]

6.1.問題6.1.P1 次の\(n\)-by-\(n\)system反復アルゴリズムを用いて線形方程式 \(Ax=y\) を解くことを考える。ここで \(A\) と \(y\) は与えられている。(i) \(B=I-A\) とおき,sys...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1]問題集

6.1.問題集6.1.P1 次の\(n\)-by-\(n\)system反復アルゴリズムを用いて線形方程式 \(Ax=y\) を解くことを考える。ここで \(A\) と \(y\) は与えられている。(i) \(B=I-A\) とおき,sy...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.11]ゲルシュゴリン定理の拡張と非特異行列の条件(Vargaの結果)

6.1.11本節では、行列の対角優位性に基づく非特異性の条件をさらに一般化する定理を述べる。この結果は、ゲルシュゴリンの円板定理とその変形に関連し、固有値が取りうる範囲の幾何的な理解に寄与する。定理 6.1.11 \( A = \in M_...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.10]厳密対角優位行列とその性質(Levy–Desplanquesの定理の拡張)

6.1.10厳密に対角優位である行列は、その構造上、ゼロ固有値をもたないことが知られている。この性質は、ゲルシュゴリンの円板定理を用いることで自然に導かれる。本節では、厳密対角優位行列に関する重要な結果をまとめる。定理 6.1.10 \( ...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.9]対角優位行列とLevy–Desplanquesの定理

6.1.9次に、対角優位(diagonally dominant)行列の定義を与える。この性質は、ゲルシュゴリンの円板定理を用いた固有値の評価と深く関係している。定義 6.1.9 \( A = \in M_n \) とする。行列 \( A ...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.8]スペクトル半径と対角スケーリングに関する補題と練習問題

6.1.8次の系(Corollary)は、行列のスペクトル半径に関する有用な評価式を与えるものである。系 6.1.8 \( A = \in M_n \) とする。このとき次が成り立つ。\rho(A) \le \min_{p_1, \ldot...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.6]系:重み付き円盤による固有値の精密な位置推定

6.1.6系 以下はゲルシュゴリン円盤定理の重み付き版に関する系の日本語訳である。対角行列での相似変換を導入することで、固有値の包含領域をより柔軟に(かつ必要に応じて任意の精度で)絞り込むことができる。系 6.1.6. \(A=\in M_...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.5]ゲルシュゴリンの定理によるスペクトル半径の上界

6.1.5.系次の系(Corollary 6.1.5)は、行列のスペクトル半径とその要素の絶対値和との関係を示すものである。これは、行列のノルムと密接に関係している。もし \( A = \in M_n \) であるならば、次が成り立つ。\r...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.3]ゲルシュゴリンの定理の系:行列の固有値の存在領域

6.1.3系本節では、ゲルシュゴリンの定理から導かれる系(Corollary 6.1.3)を示す。これにより、行列の固有値が複素平面上の特定の円盤(ゲルシュゴリン円)に必ず含まれることがわかる。定理より、行列 \( A = \in M_n ...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1.1]ゲルシュゴリン円盤定理:固有値の位置に関する基準

6.1.1ゲルシュゴリン円盤定理:固有値の位置に関する基準次に示すのは行列の固有値がどこに存在しうるかを簡便に見積もるための古典的な定理である。行列の対角成分と非対角成分の大きさの関係から、容易に計算できる円盤が固有値を必ず含むことが保証さ...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.1]ゲルシュゴリン円盤

目次6.1.1 ゲルシュゴリン円盤定理:固有値の位置に関する基準6.1.3 ゲルシュゴリンの定理の系:行列の固有値の存在領域6.1.5 ゲルシュゴリンの定理によるスペクトル半径の上界6.1.6 系:重み付き円盤による固有値の精密な位置推定6...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6.0]固有値の分布と摂動に対する安定性

6.0.固有値の分布と摂動に対する安定性対角行列の固有値は非常に簡単に求められる。また、行列の固有値はその要素の連続関数であるため、行列が「ほぼ対角行列」である場合、すなわち非対角成分が主対角成分に比べて小さい場合に、固有値について有用な情...
6.固有値の位置と摂動

[行列解析6]固有値の位置と摂動

6.固有値の位置と摂動目次6.0 はじめに (Introduction)6.1 ゲルシュゴリン円盤 (Gershgorin discs)6.2 ゲルシュゴリン円盤 - 詳細な解析 (Gershgorin discs – a closer l...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8]注記

5.8.参考文献:連立方程式解の誤差に関する事前評価(a priori bound)やその他の結果については、Stewart (1973) など数値線形代数の文献を参照してください。
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P14]

5.8.問題145.8.P14フロベニウスの同伴行列 \(C(p)\)(参照 (3.3.12))について、スペクトルノルムに関する条件数が次の形で与えられることを示しなさい:\kappa(C(p)) = s+1+\frac{\sqrt{(s...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P13]

5.8.問題135.8.P13参照 (5.6.P47–P51)。正則 \(A\in M_n\) と行列ノルム \(\|\cdot\|\) に対して、もし \(\|\cdot\|\) が誘導ノルムならば\kappa(A)=\frac{\|A\...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P12]

5.8.問題125.8.P12\(A=\in M_n\) を対角成分 \(a_{ii}\ne 0\) を持つ上三角行列とする。最大行和ノルムに関して、次の下界を示しなさい:\kappa(A)\ge \frac{\|A\|_\infty}{\...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P11]

5.8.問題115.8.P11任意の正則 \(A\in M_n\) に対し、任意の特異行列 \(B\) について(任意ノルムで)不等式\kappa(A)\ge \frac{\|A\|}{\|A-B\|}を示しなさい。これは与えられた行列 \...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P10]

5.8.問題105.8.P10スペクトルノルムを用いると、任意の \(A\) について\kappa(A^*A)=\kappa(AA^*)=\kappa(A)^2を示しなさい。また、このことから \(A^*A x=y\) を解く問題が \(A...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P9]

5.8.問題95.8.P9有名な悪条件行列の例にヒルベルト行列 \(H_n\) がある(参照 0.9.12)。\(H_n\) は正規なのでスペクトルノルムに関する条件数は \(\kappa(H_n)=\rho(H_n)\rho(H_n^{-...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P8]

5.8.問題85.8.P8問題 (5.8.P3) の行列 \(B_\varepsilon\) に対し線形系 \(B_\varepsilon x=^T\) を考え、真解 \(x=^T\) と近似解\hat{x}=\begin{pmatrix}...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P7]

5.8.問題75.8.P7行列式 \(\det A\) が小さい(または大きい)とき、必ずしも \(\kappa(A)\) は大きくならなければならないかを論じなさい。解説メモ:\(\det A\) の大小と条件数の大小には直接単純な一致は...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P6]

5.8.問題65.8.P6行列ノルム \(\|\cdot\|\) がベクトルノルムに誘導される(induced)場合、正則 \(A\) に対して次を示しなさい。\kappa(A)=\frac{\max\{\|Ax\|:\|x\|=1\}}{...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P5]

5.8.問題55.8.P5逆行列の条件数は用いるノルムによって異なるが、すべての条件数は同値であることを示しなさい。すなわち、\(\kappa_\alpha(A)=\|A^{-1}\|_\alpha\|A\|_\alpha\) と \(\k...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P4]

5.8.問題45.8.P4任意の正則 \(A\in M_n\) と任意の行列ノルムについて、\(\kappa(A)\ge \rho(A)\,\rho(A^{-1})\) を示しなさい。したがって、最大・最小絶対固有値の比が大きければ \(A...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P3]

5.8.問題35.8.P3行列B_\varepsilon=\begin{pmatrix}1 & -1\\ 1 & -1-\varepsilon\end{pmatrix},\quad \varepsilon>0について固有値と逆行列を計算し、...
5.ベクトルと行列のノルム

[行列解析5.8.P2]

5.8.問題25.8.P2正規行列A_\varepsilon=\begin{pmatrix}1 & -1\\ -1 & 1+\varepsilon\end{pmatrix},\quad \varepsilon>0の固有値と逆行列を計算し、\...