[行列解析7.2.P29]

7.2.問題29

7.2.P29 

\( n \ge 2 \) とし、\( A = [a_{ij}] \in M_n \) を相関行列とする。

(a) 任意の異なるインデックス \(i, j\) に対して \( |a_{ij}| \le 1 \) であり、\(A\) が正定値なら厳密に \( |a_{ij}| \lt 1 \) であることを説明せよ。

(b) (6.1.1) を用いて固有値集合 \( \sigma(A) \subset [0,n] \) を示せ。
例として \( A = J_n \) を考え、全ての \(n×n\) 相関行列の固有値を含むより小さい区間は存在しないことを説明せよ。

(c) \(A\) が正定値なら、固有値 λ は \( (0,n) \) に属することを示せ。

(d) \(A\) が三重対角行列である場合:

  • (i) (6.1.1) を用いて \(λ ∈ [0,3]\) であることを示せ。
  • (ii) (1.4.P4) を用いて \(λ ∈ [0,2]\) であること、\(λ ∈ σ(A)\) であることと \(2−λ ∈ σ(A) \)が同値であること、\(n\) が奇数のとき \(λ = 1\) が固有値であることを示せ。
  • (iii) \(λ = 2\) が固有値であることと、\(A\) が特異であることが同値であることを説明し、\(A\) が正定値なら \(σ(A) ⊂ (0,2)\) であることを結論せよ。

行列解析の総本山

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