[行列解析7.2.P12]

7.2.問題12

7.2.P12 

\( r \in \mathbb{C} \) を 0 でない複素数とし、対称テプリッツ行列(マルコフ行列とも呼ばれる)を

M(r,n) = [ r^{|i-j|} ]_{i,j=1}^{n} \in M_n(\mathbb{R})

とする。次を評価せよ:\( D_n = \det M(r,n) \)。

(a) \( M_{ij} \) を、行\( i\) 列\(j\) を削除した \( M(r,n) \) の小行列とする。もし \(|i-j|\ge 2\) なら \(\det M_{ij} = 0\) であることを示し、\(\operatorname{adj} M(r,n)\) が三重対角かつ対称である理由を説明せよ。

(b) \( D_2 = 1 - r^2 \) を示し、(a) を用いて、第一行の余因子展開により \( D_{n+1} = D_n - r^2 D_n = (1 - r^2) D_n = (1 - r^2)^n \) を示せ。

(c) \( n \ge 2 \) の場合、\( r \neq 0, \pm 1 \) に対して \( M(r,n) \) は正則であることを結論せよ。

(d) \( r \in (-1,1) \) および \( n \ge 2 \) の場合、(7.2.5) を用いて \( M(r,n) \) が正定値であることを示せ。

(e) \( f(t) = e^{-|t|} \) が \(\mathbb{R}\) 上の正定値関数であることを示せ(7.1.P7 を参照)。


行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました