[行列解析7.2.3]系:半正定値行列の性質とゲルシュゴリンの定理による判定

7.2.3半正定値行列の性質とゲルシュゴリンの定理による判定

もしすべての \( i = 1, 2, \ldots, n \) に対して \( a_{ii} \gt 0 \) であるならば、行列 \( A \) は正定値である。

証明

これは (6.1.10(c)) の結果である。この条件のもとでは、行列 \( A \) の各ゲルシュゴリン円板は複素平面の右半平面内に含まれる。

また、エルミート行列の固有値はすべて実数であるため、行列 \( A \) の固有値はすべて正の値をとる。したがって \( A \) は正定値である。

次に述べる特徴づけは、数値的に正定値性を確認するうえではあまり実用的ではないが、理論的には有用である。


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