[行列解析5.7.P13]

5.7.問題13

5.7.P13

\(A=[a_{ij}]\in M_{m,n}\) として行ベクトル \(r_i(A) = [a_{i1}\ \dots\ a_{in}]^T\)、列ベクトル \(c_j(A)=[a_{1j}\ \dots\ a_{mj}]^T\) を定義し、\( \|\cdot\|_\alpha\)(\( \mathbb{C}^n\) 上のノルム)と \( \|\cdot\|_\beta\)(\( \mathbb{C}^m\) 上のノルム)を与えます。次を定義します:

G_{\beta,\alpha}(A) = \|[ \|r_1(A)\|_\alpha \ \dots\ \|r_m(A)\|_\alpha ]^T\|_\beta

および

G_{\alpha,\beta}(A) = \|[ \|c_1(A)\|_\beta \ \dots\ \|c_n(A)\|_\beta ]^T\|_\alpha

これら \(G_{\beta,\alpha}(\cdot)\) と \(G_{\alpha,\beta}(\cdot)\) はそれぞれ \(M_{m,n}\) 上のノルムであることを示してください。ただし \(G_{\beta,\alpha}(\cdot)\) と \(G_{\alpha,\beta}(\cdot)\) が常に同一であるとは限りません。

解説メモ:ノルム性(正定性、斉次性、三角不等式)は各成分のノルムに対する性質と合成ノルムの性質から示せます。行・列の扱いを入れ替えることで一般に値が異なることを簡単な例で示します。


行列解析の総本山

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行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。

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