5.1.問題2
5.1.P2
\(\|\cdot\|\) が \(V\) 上の半ノルムであるとする。このとき \(V_0 = \{v \in V : \|v\| = 0\}\) が \(V\) の部分空間(\(\|\cdot\|\) の零空間と呼ばれる)であることを示せ。 (a) 任意の部分空間 \(S \subseteq V\) に対して \(V_0 \cap S = \{0\}\) ならば、\(\|\cdot\|\) が \(S\) 上でノルムとなることを示せ。 (b) 関係式 \(x \sim y \iff \|x-y\|=0\) を考える。このとき、\(\sim\) が \(V\) 上の同値関係であり、その同値類は \(\hat{x} = \{x+y \in V : y \in V_0\}\) の形で表されることを示せ。これらの同値類全体の集合は自然にベクトル空間をなす。このとき関数 \(\|\hat{x}\| = \{\|x\| : x \in \hat{x}\}\) がよく定義され、同値類のベクトル空間上のノルムであることを示せ。 (c) 任意のベクトル半ノルムに自然なノルムが付随する理由を説明せよ。 (d) 零関数 \(f(x) = 0\)(すべての \(x\) に対して)も半ノルムであるか? (e) \(n \geq 1\) かつ \(z \in \mathbb{C}^n\) を非零ベクトルとするとき、\(\|x\| = |z^*x|\) が \(\mathbb{C}^n\) 上の半ノルムであり、ノルムではないことを説明せよ。このとき \(\|\cdot\|\) の零空間を求め、同値関係 \(\sim\) を幾何学的に記述せよ。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。
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