4.5.11
系 4.5.11:\(A, S \in M_n\) とし、\(A\) はエルミート行列とする。\(A\) の固有値を降順に並べ(4.2.1)、\(S\) の最小の特異値を \(\sigma_n\)、最大の特異値を \(\sigma_1\) とする。各 \(k = 1, 2, \ldots, n\) に対して、ある非負実数 \(\theta_k\) が存在し、次を満たす:
\sigma_n^{2} \leq \theta_k \leq \sigma_1^{2}, \quad \lambda_k(SAS^{*}) = \theta_k \lambda_k(A)
特に、\(SAS^{*}\) の正の固有値(それぞれ負の固有値)の個数は、\(A\) の正の固有値(それぞれ負の固有値)の個数を超えることはない。
複素対称行列に対する \(T\) 合同のもとで、各同値類に対して正準代表を求める問題には、非常に単純な解答がある。それは、階数を計算するだけでよいということである。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。
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