7.5.問題17
7.5.P17
\( n_1, \dots, n_m \) を \( m \) 個の異なる正の整数とし、\( \gcd(n_i, n_j) \) をその最大公約数とする。次の行列
G = [\gcd(n_i, n_j)] \in M_m
が実対称半正定値であることを示せ。
(a) すべての整数 \( n_1, \dots, n_m \) に含まれる異なる素因数を \( 2 \le p_1 \lt \cdots \lt p_d \) とする。それぞれの \( i = 1, \dots, m \) に対し、
n_i = p_1^{\nu(i,1)} \cdots p_d^{\nu(i,d)}
と一意に表せる。
(b) このとき、
\gcd(n_i, n_j) = p_1^{\min\{\nu(i,1), \nu(j,1)\}} \cdots p_d^{\min\{\nu(i,d), \nu(j,d)\}}
(c) 各行列 \([ \min\{\nu(i,k), \nu(j,k)\} ]\), \(k = 1, \dots, d\) は半正定値である。
(d) 各行列
G_k = [p_k^{\min\{\nu(i,k), \nu(j,k)\}}]_{i,j=1}^m
も半正定値である。
(e) よって、
G = G_1 \circ G_2 \circ \cdots \circ G_d
が成り立つ。
行列解析の総本山

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