[行列解析7.3]

7.正定値および半正定値行列

目次

  • 7.3.1

極分解と特異値分解

複素数 \( z \) は、常に次のように因数分解できる: \( z = re^{i\theta} \)。

ここで、\( r \) は実数かつ非負であり(1×1の半正定値行列とみなすこともできる)、\( e^{i\theta} \) は絶対値が1である(1×1のユニタリ行列とみなすこともできる)。

このとき、\( r = |z| \) の値は常に一意に定まるが、\( e^{i\theta} \) の値は \( z \neq 0 \) の場合にのみ一意に決まる。

極分解(polar decomposition)は、このスカラーの因数分解を行列に拡張したものであり、特異値分解(singular value decomposition)の直接的な結果として得られる。


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