6.2.25
行列 \(A \in M_n\) に対して、次の条件を満たす場合、\(A\) は不可約対角優位であるという。
(a) \(A\) は不可約である。
(b) \(A\) は対角優位である。すなわち、すべての \(i = 1, \dots, n\) に対して \(|a_{ii}| \ge R_i(A)\) が成り立つ。
(c) ある \(i \in \{1, \dots, n\}\) が存在して \(|a_{ii}| > R_i(A)\) が成り立つ。
演習:不可約かつ対角優位であるが、不可約対角優位ではない行列の例を示せ。
不可約行列と、そのゲルシュゴリン集合の境界上にある任意の固有値について学んだことをまとめると、次のようになる。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。
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