5.5.問題9
5.5.P9
\(\|\cdot\|\) を \(\mathbb{F}^n\) (\(\mathbb{R}^n\) または \(\mathbb{C}^n\)) 上の絶対ノルムとし、\(z = [z_i] \in \mathbb{F}^n\) を与えられた非零ベクトルとする。さらに、標準基底ベクトル \(e_i\) (\(i = 1, \dots, n\)) を考える。
(a) なぜ \(\|e_i\| \|e_i\|_D \ge 1\) となるのか説明せよ。
(b) なぜ \(|z_i| \|e_i\| = \| |z_i| e_i \| \le \| |z| \| = \|z\|\) となり、かつ \(\|e_i\|_D = \max_{\|y\|=1} |y_i| \le 1 / \|e_i\|\) が成り立つのか説明せよ。
(c) これにより、各 \(i = 1, \dots, n\) に対して \(\|e_i\| \|e_i\|_D = 1\) が成立することを導き、(5.4.P9) を再確認せよ。
(d) \(\mathbb{F}^n\) 上のノルム \(\nu(\cdot)\) が標準化されているとは、各 \(i = 1, \dots, n\) に対して \(\nu(e_i) = 1\) となることをいう。このとき、絶対標準化ノルムの双対も絶対標準化ノルムであることを説明せよ。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。
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