[行列解析4.6.3]定理

4.6.3

定理 4.6.3 \(A \in M_{n}\) が与えられているとする。次の条件は同値である:

(a) \(A\) は反三角化可能である。
(b) \(A\) はユニタリ反三角化可能である。
(c) \(A \overline{A}\) のすべての固有値が実数かつ非負である。

もし \(A \in M_{n}\) がユニタリ共役対角化可能であるならば、ユニタリ行列 \(U\) が存在して

A = U \Lambda \overline{U}^{-1} = U \Lambda U^{T}, 
\quad \Lambda = \mathrm{diag}(\lambda_{1}, \ldots, \lambda_{n})

が成り立つ。したがって、\(A\) は対称行列である。

逆に、もし \(A\) が対称行列であるならば、(4.4.4c) により \(A\) がユニタリ共役対角化可能であることが保証される。


行列解析の総本山

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