4.6.12
定理 4.6.12. 任意の複素正方行列は、共役相似によって、以下の3種類の行列の直和に変形可能であり、直和の各成分の順序を除いて一意的である。
Type 0: \(J_k(0)\), \(k = 1,2,\dots\)
Type I: \(J_k(\sigma)\), \(k = 1,2,\dots\)、ただし \(\sigma\) は実数かつ正である。
Type II: \(H_{2k}(\mu)\), \(k = 1,2,\dots\)、ただし \(H_{2k}(\mu)\) は式 (4.5.20) の形を持ち、\(\mu\) は実数でないか、あるいは実数で負の値をとる。
演習. \(\mu \in \mathbb{C}\) とするとき、なぜ \(H_{2k}(\mu) H_{2k}(\overline{\mu})\) が \(J_k(\mu) \oplus J_k(\overline{\mu})\) と相似であるかを説明せよ。
共役相似に関する消去定理は、(4.6.12) から (4.5.22) の証明と同様に導かれる。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。
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