[行列解析4.5.P14]

4.5.問題14

4.5.P14

\(A ∈ M_n\) とし、\(A = H + iK\) で、\(H\) と \(K\) はエルミート、\(H\) は非特異とする。

(a) (4.5.17), (4.5.18), (4.5.24) の主張を用いて、\(H^{-1}K\) が対角化可能かつ実固有値を持つのは、かつそのときに限り \(A\) が非特異かつ ∗合同で対角化可能である理由を説明せよ。計算不要。

(b) 計算を行う:\(S ∈ M_n\) が非特異で \(H^{-1}K = S\Lambda S^{-1}\) とし、\(\Lambda = \text{diag}(\lambda_1, \dots, \lambda_n)\) は実数であるとする。\(A\) が非特異で \(A^{-*}A = SMS^∗\)、\(M = \text{diag}(\mu_1, \dots, \mu_n)\)、各 \(\mu_j = (1 + i\lambda_j)/(1 - i\lambda_j)\) が絶対値 1 であることを示せ。これにより \(H\) と \(K\) は ∗合同で同時に対角化可能である。

(c) \(A\) が非特異で \(A^{-*}A = S\Lambda S^∗\) で、\(S ∈ M_n\) が非特異かつ \(\Lambda\) が対角かつユニタリである場合、\(\Lambda = \text{diag}(e^{i\theta_1}, \dots, e^{i\theta_n})\) と書く。

すべての \(\theta_j ∈ [0, 2\pi)\) に対して、\(H = S \text{diag}(\cos\theta_1, \dots, \cos\theta_n) S^∗\)、\(K = S \text{diag}(\sin\theta_1, \dots, \sin\theta_n) S^∗\) であり、\(\pi/2 \gt \theta_j \gt -\pi/2\) であることを説明せよ。


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