4.5.26
定理 4.5.26.
\(A, B ∈ M_p\) および \(C ∈ M_q\) が与えられたとする。このとき、\(A ⊕ C\) と \(B ⊕ C\) が合同であることは、\(A\) と \(B\) が合同であることと同値である。
与えられた \(A ∈ M_n\) の合同標準形を決定する手順は、以下の 2 ステップからなる。
ステップ 1.
非特異行列 \(S ∈ M_n\) を構成して \(A = S(B ⊕ N)S^T\) とし、これにより \(A\) を正則化する。ここで \(N = J_{r_1}(0) ⊕ ··· ⊕ J_{r_p}(0)\) は合同に対する \(A\) の一意に決まる特異部分であり、正則部分 \(B\) は非特異である。\(N\) の決定はアドホックに行うこともできるし、既知の正則化アルゴリズムを使用することもできる。非特異成分 \(B\) の合同同値類(ただし \(B\) 自身ではない)は \(A\) によって一意に決定され、\(B\) は合同に対する \(A\) の正則部分である。
ステップ 2.
コスクエア \(B^{-T} B\) のジョルダン標準形を計算する。これにより、\(A\) のタイプ I ブロックとタイプ II ブロックが決定される。具体的には、各ブロック \(J_k((−1)^{k+1})\) はタイプ I ブロック \(\Xi_k\) に対応し、各ペア \(J_k(μ) ⊕ J_k(μ^{-1})\) はタイプ II ブロック \(H_{2k}(μ)\) に対応する。ここで \(\mu\) は \(\mu^{-1}\) に置き換えることができ、両者は合同である。
行列の ∗合同標準形を決定するアルゴリズムで問題となったタイプ I ブロックの符号の問題は、合同標準形では生じない。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。
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