[行列解析4.4.19]系

4.4.19

系 4.4.19.

\( A \in M_n \) が歪対称行列であるとする。このとき、\( r = \mathrm{rank}(A) \) は偶数であり、\( A \) の非零特異値はペアで現れる。すなわち、

\sigma_1 = \sigma_2 = s_1 \geq \sigma_3 = \sigma_4 = s_2 \geq \cdots \geq \sigma_{r-1} = \sigma_r = s_{r/2} \geq 0,

さらに \( A \) は次の行列にユニタリ合同である。

0_{\,n-r} \oplus 
\begin{bmatrix}
0 & s_1 \\
-s_1 & 0
\end{bmatrix}
\oplus \cdots \oplus
\begin{bmatrix}
0 & s_{r/2} \\
-s_{r/2} & 0
\end{bmatrix}
\tag{4.4.20}

証明.

\( A \) が歪対称であることから、\( A \) は共役正規であり、その標準形 (4.4.17) も歪対称でなければならない。これにより、\(\epsilon = 0\) かつすべての \( a_j = 0 \) であることが従う。


行列解析の総本山

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