3.2問題4
3.2.P4
\( A \in M_n \) が特異行列であり、その階数を \( r = \text{rank}\,A \) とする。(2.4.P28) で、\( A \) を消去する次数 \( r+1 \) の多項式が存在することを学んだ。次の議論の詳細を補い、\( h(t) = p_A(t)/t^{\,n-r-1} \) がそのような多項式であることを示せ。
\( A \) のジョルダン標準形を
J \oplus J_{n_1}(0) \oplus \cdots \oplus J_{n_k}(0)
とする。ただし、ジョルダン行列 \( J \) は非特異である。さらに \(\nu = n_1 + \cdots + n_k\) とし、固有値 0 の指数を \( n_{\max} = \max_i n_i \) とする。
(a) なぜ \( p_A(t) = p_1(t) t^{\nu} \) と書け、ここで \( p_1(t) \) は多項式であり \( p_1(0) \neq 0 \) であるのかを説明せよ。
(b) \( p(t) = p_1(t) t^{n_{\max}} \) が \( A \) を消去することを示し、したがって
p_A(t) = \big( p_1(t) t^{n_{\max}} \big) t^{\nu - n_{\max}}
となることを導け。
(c) なぜ \( k = n-r \)、かつ \(\nu - n_{\max} \geq k-1 = n-r-1 \) が成り立ち、さらに \( h(A) = 0 \) となるのかを説明せよ。
行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。

 
  
  
  
  
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