[行列解析2.5.P2]正規行列とユニタリ性の同値条件

2.ユニタリ相似とユニタリ同値

2.5.P2

2.5.問題2

正規行列がユニタリであることと、そのすべての固有値の絶対値が 1 であることは同値であることを示せ。

ヒント

正規行列はユニタリ行列によって対角化できる

ユニタリであることは \( A^{*}A = I \) と表され、この条件は対角化後には固有値の絶対値に関する条件として読み替えられる。

解答例

まず \( A \) がユニタリであると仮定する。

このとき \( A^{*}A = I \) が成り立ち、特に \( A \) は正規行列である。

正規性より、あるユニタリ行列 \( U \) と対角行列 \( D = \mathrm{diag}(\lambda_{1},\ldots,\lambda_{n}) \) が存在して \( A = UDU^{*} \) と表せる。

A^{*}A
= UD^{*}DU^{*}

一方で \( A^{*}A = I = UIU^{*} \) であるから、 \( D^{*}D = I \) が従う。よって各固有値 \( \lambda_{j} \) について \( |\lambda_{j}|^{2} = 1 \) が成り立ち、 \( |\lambda_{j}| = 1 \) となる。

次に、\( A \) が正規行列であり、そのすべての固有値 \( \lambda_{1},\ldots,\lambda_{n} \) が \( |\lambda_{j}| = 1 \) を満たすと仮定する。このとき再び \( A = UDU^{*} \) とユニタリ対角化できる。

A^{*}A
= UD^{*}DU^{*}

仮定より \( D^{*}D = I \) であるから、 \( A^{*}A = I \) が成り立つ。したがって \( A \) はユニタリ行列である。

以上より、正規行列がユニタリであることと、そのすべての固有値の絶対値が 1 であることは同値である。


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