[行列解析1.3.11]定義(同時対角化可能)

定義 1.3.11.

\( A, B \in M_n \) が同時対角化可能であるとは、ある正則行列 \( S \in M_n \) が存在して、\( S^{-1} A S \) と \( S^{-1} B S \) がともに対角行列になることをいう。

演習.

\( A, B, S \in M_n \) とし、\( S \) は正則であるとする。

このとき、\( A \) が \( B \) と可換であることと、\( S^{-1} A S \) が \( S^{-1} B S \) と可換であることが同値であることを示せ。

演習.

\( A, B \in M_n \) が同時対角化可能であるならば、\( A \) と \( B \) が可換であることを示せ。

ヒント: 対角行列は互いに可換である。

演習.

\( A \in M_n \) が対角化可能であり、\(\lambda \in \mathbb{C}\) とするとき、\( A \) と \( \lambda I \) が同時対角化可能であることを示せ。


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