[行列解析2.1.11]例

2.1.11

例 2.1.11. 平面回転.

\(1 \leq \lt j \leq n\) とする。

このとき、次の行列を定義する:

U(\theta; i, j) =
\begin{bmatrix}
1      &        &        &        &        &        \\
       & \ddots &        &        &        &        \\
       &        & \cos\theta & \cdots & -\sin\theta &        \\
       &        & \vdots     & \ddots & \vdots      &        \\
       &        & \sin\theta & \cdots & \cos\theta  &        \\
       &        &        &        &        & \ddots \\
       &        &        &        &        &        1
\end{bmatrix},

ここで、\( n \times n \) の単位行列の \( (i,i) \) および \( (j,j) \) 成分を \(\cos\theta\) に置き換え、\( (i,j) \) 成分を \(-\sin\theta\) に、\( (j,i) \) 成分を \(\sin\theta\) に置き換えたものである。

この行列 \( U(\theta; i, j) \) を平面回転行列またはギブンス回転行列と呼ぶ。

練習問題.

任意の \(1 \leq i \lt j \leq n\) と任意のパラメータ \(\theta \in [0, 2\pi)\) に対して、\( U(\theta; i, j) \in M_n(\mathbb{R}) \) が実直交行列であることを確認せよ。

練習問題.

\( U(\theta; i, j)^{-1} = U(-\theta; i, j) \) であることを確認せよ。


行列解析の総本山

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行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。

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