[行列解析1.2.P18]3次正方行列の特性多項式の係数表示

1.固有値・固有ベクトル・相似

1.2.P18

1.2.問題18

\( A \in M_3 \) とする。このとき、特性多項式 \( p_A(t) \) が

p_A(t) = t^3 - (\mathrm{tr} A)\, t^2 + (\mathrm{tr} \,\mathrm{adj} A)\, t - \det A


で与えられる理由を説明せよ。

ヒント

特性多項式は \( p_A(t)=\det(tI-A) \) で定義される。

一般の公式 \( p_A(t)=t^n-E_1(A)t^{n-1}+E_2(A)t-\cdots+(-1)^nE_n(A) \) を \( n=3 \) の場合に適用し、\( E_1(A),E_2(A),E_3(A) \) をそれぞれトレース、随伴行列、行列式で表す。

解答例

\( A\in M_3 \) に対し、特性多項式は \( p_A(t)=\det(tI-A) \) で定義される。一般に \( n=3 \) のとき、特性多項式は

p_A(t)=t^3-E_1(A)t^2+E_2(A)t-E_3(A)

と表される。ここで \( E_1(A) \) は 1 次の基本対称多項式であり、 \( E_1(A)=\mathrm{tr}A \) である。

次に \( E_2(A) \) は 2 次の基本対称多項式であり、余因子行列の対角成分の和に等しい。すなわち \( E_2(A)=\mathrm{tr}(\mathrm{adj}A) \) が成り立つ。

最後に \( E_3(A) \) は 3 次の基本対称多項式であり、 \( E_3(A)=\det A \) である。

以上をまとめると、

p_A(t)
= t^3-(\mathrm{tr}A)t^2+(\mathrm{tr}\,\mathrm{adj}A)t-\det A

となり、求める表示が得られる。


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