[行列解析2.4.p31]固有値がすべて零の行列は冪零である

2.ユニタリ相似とユニタリ同値

2.4.P31

2.4.問題31

\( A \in \mathbb{M}_n \) のすべての固有値がゼロであるならば、ケイリー–ハミルトンの定理(2.4.3.2)を用いて \( A^n = 0 \) を証明せよ。

ヒント

固有値がすべて零であることから、特性多項式 \( p_A(t) \) の形を考える。

ケイリー–ハミルトンの定理より \( p_A(A) = 0 \) が成り立つことを用いる。

解答例

\( A \in \mathbb{M}_n \) のすべての固有値が零であると仮定する。このとき、\( A \) の特性多項式 \( p_A(t) \) は

p_A(t) = t^n

の形をしている。実際、特性多項式の根はすべて固有値であり、そのすべてが零であるからである。

ケイリー–ハミルトンの定理より、行列 \( A \) は自分の特性多項式を満たすので、

p_A(A) = 0

が成り立つ。ここで \( p_A(t) = t^n \) を代入すると、

A^n = 0

を得る。したがって、\( A \) は冪零行列であり、特に \( A^n = 0 \) が成り立つ。


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