1.4.4定義(欠陥行列・非欠陥行列・デロゲイト行列・非デロゲイト行列)
定義 1.4.4.
\(A ∈ M_n\) とする。A のある固有値の幾何重複度が代数重複度よりも小さい場合、\(A\) を欠陥行列(defective)という。
\(A\) の全ての固有値の幾何重複度が代数重複度と等しい場合、\(A\) を非欠陥行列(nondefective)という。
各固有値の幾何重複度が \(1\) である場合、\(A\) を非デロゲイト行列(非劣行列)(nonderogatory)という。
そうでない場合、\(A\) はデロゲイト行列(劣行列)(derogatory)である。
行列は非欠陥であることと同値である場合に限り対角化可能である。
また、各固有値が幾何重複度 \(1\) を持つ非欠陥行列である場合に限り、異なる固有値を持つ。
演習.
前の演習において、なぜ \(A_1\) は非欠陥であり、\(A_2\) は非欠陥かつ劣行列であり、\(A_3\) は欠陥かつ非劣行列であるのか説明せよ。
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