1.3.P3
1.3.問題3
\( A \in M_n \)、\( SAS^{-1} = \Lambda = \mathrm{diag}(\lambda_1, \ldots, \lambda_n) \)、および \( p(t) \) が多項式であるとする。
このとき、
p(A) = S^{-1} \, p(\Lambda) \, S
および
p(\Lambda) = \mathrm{diag}\bigl(p(\lambda_1), \ldots, p(\lambda_n)\bigr)
が成り立つことを示せ。
これは、\( A \) を対角化できる場合に \( p(A) \) を簡単に計算する方法を与える。
ヒント
多項式 \( p(t) \) を和と積で表し、相似変換が行列の積と和に関してどのように振る舞うかを確認する。対角行列の冪は成分ごとに計算できる。
解答例
\( A\in M_n \) が \( SAS^{-1}=\Lambda=\mathrm{diag}(\lambda_1,\ldots,\lambda_n) \) により対角化されているとする。
多項式 \( p(t)=\sum_{k=0}^m a_k t^k \) を考える。
定義より \( p(A)=\sum_{k=0}^m a_k A^k \) である。一方、\( A=S^{-1}\Lambda S \) であるから、 \( A^k=S^{-1}\Lambda^k S \) が成り立つ。
これを用いると
p(A)
=\sum_{k=0}^m a_k S^{-1}\Lambda^k S
=S^{-1}\left(\sum_{k=0}^m a_k \Lambda^k\right)S
=S^{-1}p(\Lambda)S
が得られる。
次に \( \Lambda \) は対角行列であるから、 \( \Lambda^k=\mathrm{diag}(\lambda_1^k,\ldots,\lambda_n^k) \) である。したがって
p(\Lambda)
=\sum_{k=0}^m a_k \Lambda^k
=\mathrm{diag}\bigl(p(\lambda_1),\ldots,p(\lambda_n)\bigr)
が成り立つ。以上より主張が示された。
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