[行列解析1.3.P29]

1.3.問題29

1.3.P29

\(A = [a_{ij}] \in M_n\) とし、各 \(a_{ii} = 0\)(\(i=1,\dots,n\))かつ、すべての \(i \neq j\) について \(a_{ij} \in \{-1,1\}\) と仮定する。

(a) \(\det A\) が整数となる理由を説明せよ。

(b) Cauchy の恒等式 (1.3.24) を用いて、もし \(A\) の任意の成分 \(-1\) を \(+1\) に変更したとしても、\(\det A\) の偶奇性(パリティ)は変わらない、すなわち、偶数なら偶数のまま、奇数なら奇数のままであることを示せ。

(c) \(\det A\) の偶奇性は \(\det(J_n - I)\) の偶奇性と一致することを示せ。ただし、これは \(n\) の偶奇性と反対である。

(d) 以上より、\(n\) が偶数のとき \(A\) は非特異(正則)であることを結論せよ。


行列解析の総本山

[行列解析]総本山
行列解析の総本山。行列解析の内容を網羅的かつ体系的に整理しています。線形代数の学習を一通り終えた方が、次のステップとして取り組むのに最適です。行列に関する不等式を研究するには、行列解析の知識が欠かせません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました